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私達はどのレベル学校と地域の連携をイメージするか?

「開かれた学校」づくりが求められ、学校は保護者や地域と「連携」してその教育活動を展開させることが求められている。

学校評価の文脈でも、評価結果の公表を通して、地域との連携が期待されている。

ところで、この場合、「連携」とは具体的にはどのようなことを言うのであろうか。学校協議会をつくれば「連携」していることになるのか、地域住民が学校の求めに応じて教育活動の支援をすれば「連携」していることになるのか、それとも地域の代表にも学校の意思決定に参加してもらうレベルまでいかないと「連携」とは言えないのか。

柏木(2002)は、この点に関して、アメリカにおけるパートナーシップ論を参考にしながら、「連携」は「段階を追って発展し、その過程を経て連携の質が高まり、最適な状態に到達する」と述べている。また、多くの研究でもそれらの段階が3〜4段階に分けられるとされていることを紹介し、「まず個人間の連絡や情報伝達から始まり、組織同士の協力体制を経て、『協働』といわれる状態へと到達する」(p.97)と言う点で、どのモデルも共通していると分析している。そして「協働」の定義も様々であるとしながら、共通点を抜き出すと、(1)「連携する組織及び個人が自立した対等なパートナーであること」、(2)「達成するべき具体的な共通課題があること」、(3)「パートナー全員が対等に受益者となり」、(4)「それらの関係が有機的なつながりを持っていること」、(5)「問題解決のための責任を対等に負うこと」、の5点が指摘できるという。

そして、柏木自らも発展段階を以下のように3段階でモデル化している。すなわち、

  • 結合:目標や組織構造あるいは計画性がないインフォーマルな関係を特徴とする。人々はそれぞれ交流し、その中で情報のやり取りがなされる。
  • 協力:学校と家庭・地域を取り結ぶフォーマルな関係が存在し、共通の目標を設定して活動が行われる。ただし、この段階では対等な関係が見られず、受益者あるいは責任が偏る傾向が見られる。
  • 協働:共通の目標を達成するために様々な立場の人や組織が有機的なつながりを持つ。そこではそれぞれが自立的で対等な関係を維持し、参加者の全てが対等な受益者であり、責任は対等に分担される。

こうしたモデル化が興味深いのは、学校と地域の連携に段階があり、質があることを意識化することができるからである。それによって、「連携」は「しているかしていないか」の二分法で判断されるべきでなく、現状はどの段階の「連携」で、今後はどのような「連携」を求めていくか、すなわち「連携」をどう育て、深めていくか、そして最終的にどのような状態に到達させようとしているのかという方向性や目標を明確にさせる上でも欠かせない。

そこで、次のように問うてみる必要がある。わたしたちが大阪で学校評価を行い、その結果を公表することで保護者や地域の参画を得るというとき、それはどのレベルでの連携なのであろうか。

柏木智子(2002)「学校と家庭・地域の連携に関する一考察:子どもへの効果に着目して」、日本教育経営学会紀要、第44号、pp.95-107より

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